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ウサギの○は色とりどり!? 〜ウサギさんの泌尿器のお話〜

みなさんのウサギさんは、どんなおしっこをしていますか?

色については、黄白色、橙色、赤色、赤っぽい茶色…など、様々です。初めてウサギさんの尿の色を見ると、ちょっとびっくりしますよね!キャベツ、ブロッコリーなどのお野菜では赤色尿が見られたり、抗生物質によって、赤色や褐色になったりすることがありますまた、脱水や年齢による変化もあり得ますこのように、ウサギさんの尿は、食べ物(食事に含まれる色素や代謝産物)だけではなく、さまざまな理由でカラフルに色付きます

そのため、病気で尿から血液が出ている場合と、生理的な有色尿との区別は、見た目だけではできません

下の写真は、子宮に悪性の腫瘍が見つかった女の子の尿です飼い主様は血尿には全く気がついていませんでしたが、尿検査をすると血液が混じっていることが明らかに…ウサギさんの場合、泌尿器だけでなく、子宮からの出血も尿に混じるため血尿になります。

尿に血液が混じっていないかを知るには、検査が必要です。気になる症状がある場合は病院を受診しましょう!

また、色以外にも、ウサギさんの尿はちょっと変わった特徴があります。

それは、余分なカルシウムを主に尿から捨てること!

他の哺乳類は、余計なカルシウムは主に便から排出するのに対して、尿がメインなのはウサギさん特有!

下の写真をご覧ください…もはや液体ではなく、見事なペースト状の泥…ですが、びっくり、これもウサギさんの尿なのです!尿からカルシウムを排出するため、正常でもカルシウムの結晶によって尿が白濁していることはありますが、下の写真は、高カルシウム尿で沈殿物の量が過剰になった状態です

大量のカルシウム塩結晶は、膀胱内に溜まって泥状になり、膀胱の壁や尿路を傷つけて炎症を引き起こしますまた、塊になって結石ができてしまうことも…

ウサギさんのカルシウム代謝についてはまだわかっていないことも多く、確実な予防は難しいのが現状ですが、実際に泌尿器のトラブルを持っている子に多くみられる特徴を挙げてみます。ウチの子に当てはまる項目がないか、ぜひチェックしてみてください

□太っていて動かない

体が重たくて活動しない子は、膀胱内の結晶が尿と混じらずに溜まって排出されにくくなります。

→牧草中心の食事管理で健康的な体型を維持しましょう!

ウサギとの暮らし方~食餌管理 牧草編~

 

□食事に含まれるカルシウムが多い

摂りすぎたカルシウムが多い分、尿中に排出されるカルシウムも多くなってしまいます。

→主食の牧草は低カルシウムのイネ科にしましょう!カルシウムの豊富なマメ科牧草(アルファルファなど)は大人のウサギさんには不向きです

ウサギとの暮らし方 ~食餌管理 牧草の成分編~ 

また、カルシウムを豊富に含むお野菜の与えすぎにも注意しましょう!

ウサギとの暮らし方 ~食餌管理 野菜編~

ウサギとの暮らし方 ~食餌管理 お野菜・果物の成分編~

□水をあまり飲まない

水を飲まない分、濃い尿が作られるため結晶ができやすくなります。

→飲水量の少ない子は特に、お水を飲みやすくする工夫が必要です。給水ボトルと水皿の併用や、カルシウムが控えめで水分の多い葉物生野菜の活用がおすすめ!また、ぬるま湯がお好みのウサギさんもいます温度にも気を遣ってみてはいかがでしょう?

以上のチェック項目に心当たりがあれば、ぜひ改善策を取り入れてみてくださいね

最後まで読んでくださり有難うございます