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災害への備え 〜ウサギさんのために〜

みなさんのお家で幸せに暮らすウサギさん野生のウサギさんとは違い、敵に襲われる心配もなく、安全な環境に恵まれた日々を過ごしています。しかし、私たちと同じく、どうしても避けられないのが「自然災害」。

今回は、お家のウサギさんと一緒に、いざというときのための備えについて考えていきましょう!

災害時、ウサギさんとの同行避難が可能な状況を想定してください。いったい何が必要でしょうか?避難グッズの例を、リストアップしてみます

ウサギさんの居場所

●キャリー、折りたたみ式のケージ : ウサギさんの移動のためにはキャリーが必要ですまた、折り畳み式のケージがあれば、居場所の確保に役立ちます。

生活用品

●ごはんのお皿、給水ボトルや飲水用のお皿 : 普段使っているものを用意します

●キャリーやケージにかける布 : いつもと違う場所での緊張を少しでも和らげるため、目隠しできる布があると便利です。また、フリースなど暖かい素材であれば、防寒対策にも役立ちます

衛生用品

●ペットシーツ、ビニール袋、新聞紙、消臭スプレー、ティッシュ、タオルなど… : 限られたスペースでウサギさんと避難している時には、ウサギさん自身にとっても、周囲の方への配慮としても、衛生管理は非常に重要です。ウサギさんの排泄物は臭いの元なので、対策しましょう。ウンチやオシッコで汚れたものは、ビニールの袋に入れて臭いを防ぎます。毎日のお世話で必要な、お掃除グッズを今一度、確認しておきましょう!

その他

●ガムテープ、油性マジック、カッター : これらの3つがあれば、避難所で余った段ボールを使って、ウサギさんの居場所を確保したり、そこにガムテープで伝言の札をつけたりすることが可能です🖋もし、一時的にウサギさんから離れてしまった時にも、「この中にウサギがいます」と書いたガムテープを貼っておけば、周囲の方々にウサギさんが中にいることが伝わります

食べ物

●ペレット : 違うペレットになると食べてくれないことがあるので、いつもと同じペレットを用意します。

●牧草 : かさばるため、避難の際に運ぶのは大変ですが、ウサギさんのお食事で、最も大切な主食ですカットされている牧草を小分けに用意しておくと、持ち出しやすくなります🎒

●おやつ : 災害時には環境が大きく変化するため、ウサギさんの食欲が落ちてしまうことが心配ですいつも食べてくれる、大好物なおやつを準備しておきましょう!

●飲み水 : 私たち同様にウサギさんも飲み水は必須です。清潔なお水を飲めるよう、ウサギさん用にもお水を準備しておきましょう

★ローリングストックのススメ

人の防災対策、災害備蓄において、ローリングストックという考え方があります。食べ物を日常生活で消費しながら、備蓄しておくのです。これはウサギさんとの暮らしの中でも取り入れることができるので、ぜひ実践してみてくださいストックの量は、牧草・ペレット2か月分、飲み水1か月分が目安です。

下のイラストと一緒に、ローリングストックの一例を示したいと思います例)現在、日常用に開封しているペレットが1袋ある場合

①新しくペレットを1袋購入し、「未開封の備蓄用」とする。

②日常用に与えているペレットが少なくなってきたら、新たにペレットを1袋購入する。

③日常用のペレットを使い切ったら、①で備蓄用だったペレットを日常用として開封する。

このように買い足す習慣があれば、常に未開封の備蓄用ペレットを備えておくことができますまた、一定のペースで、備蓄用のものを日常用におろすことで、賞味期限を切らしてしまう心配も不要ですさらに、ウサギさんがどのくらいのペースで牧草やペレットを消費しているか把握することができ、食事管理にも役立ちます!

さて、ここまで、災害に備える「物資」について考えできました。物以外にも、災害という、非日常に備えるにあったて、日頃のウサギちゃんの生活で心掛けたいことは、他にもあります!

●ケージ、キャリーに入るしつけ : お家のウサギさん、普段からキャリーやケージに、すんなり入ってくれますか?緊迫した状況下で、ウサギちゃんを安全なケージ内へ避難させるためには、日頃からのしつけが重要です⚠️先回のキャリーへの入れ方やウサギのしつけについての記事を参考に、練習してみましょう!

キャリーへの入れ方・お電話でのお問い合わせについて

ウサギとの暮らし方 〜褒めて育てる〜

●好きな食べ物を見つけてあげる : 食欲が落ちてしまった時でも、何か食べてくれるものがあると助かります。また、牧草やペレットに関して、いつものお食事が入手困難になった場合に備えて、日頃から色々な種類・メーカーさんのものをミックスしてあげることもできますできる範囲で、普段から食の多様性を広げてあげましょう

●水皿からお水を飲み慣れておく : 給水ボトルの設置が困難な状況や、故障してしまった場合に水分摂取ができなくなっては大変!普段から、お皿の水も飲めるように慣れておきましょう!

以上、ウサギさんの災害時の備えについて考えてみました。

今回の内容を参考に、それぞれのウサギさんに合わせて工夫していただけたら幸いです

また、環境省のHPには「人とペットの災害対策ガイドライン」が掲載されているので参照してください

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002.html

どんなときも、ウサギさんを守ることができるのは、飼い主の皆様だけです。何よりの災害の備えは、ウサギさんとのかけがえのない毎日を大切に過ごすことだと思います。

私たちにお手伝いできることがあれば、ご来院の際にご相談いただけると嬉しいです万が一に備えて、当院で処方させていただいているお薬やフードを多めにほしい等、気兼ねなくご相談くださいね!

獣医師O