ウサギさんのパッチリなお目々!とってもキュートです
今日はウサギさんの眼の特徴についてお話します
下のイラストは、ウサギさんの眼球の断面です。丸い形をした眼球、外側は膜で覆われ、中身は液体で満たされています
視覚の仕組みはカメラが映像を映すのと同じ!カメラで例えると、角膜が「レンズ」、水晶体をドーナツ状
に取り囲んでいる虹彩が「絞り」、そして水晶体は厚みの変化によって「遠近調節」という役割をそれぞれが果たしています。
上のイラストの黄色の矢印は光の通り道です。角膜・眼房水・水晶体・硝子体は透明で光を透過しますが、入ってくる光の量を調節している虹彩(絞り)には、メラニン細胞(色素細胞)があるため、色がありますそのメラニン細胞の量が違うことで、茶褐色、灰茶色、薄青色、赤色…など、ウサギさんのお目々は個性豊かな色をしています
下のお写真は、綺麗な赤いお目々のルビーちゃん体の毛は真っ白で、虹彩もメラニン細胞がないため透明です
また、左右の眼で虹彩の色が異なっていたり、同じ眼でも部位によって色が違うこともあります!
このウサギさんは3時から7時方向が薄青色、他の部分は茶色ですね!みなさんのウサギさんはどうですか?
ウサギさんの眼球の構造は、私たちとほとんど同じですが、視覚に関してはウサギさんならではの特徴があります!ウサギさんと一緒に暮らすみなさん、ウチの子が見ている世界は、私たちの見ている世界とちょっと違うかも…!?
広い視界!
草食動物であるウサギさんは眼が顔の側面についており、視界はとっても広いです!さらに、私たちよりも眼球が外に出っぱっています。そのため、上下左右を隈なく見ることができますウサギさんの目に映る世界は、まるで、丸いレンズの防犯カメラの様に広い、パノラマビューだと想像します!
視界はほぼ360度!私たちの視界は180~200度であることと比べても驚異的です!しかし、「ほぼ」360度ということは、ウサギさんにも見えない死角が2か所あります!さあ、どこでしょうか!?…
1つ目の死角は「真後ろ」。そして2つ目は「口元」です!鼻先の出っぱった部分、マズルに隠れてどうしても見えない部分ができてしまいます。ウチの子を見ていて、目の前におやつがあるのに、気がついていない!?…なんて、心当たりがありませんか?また、ロップイヤー(垂れ耳)のウサギさんの場合、眼のレンズの横に垂れた耳で、後方の視界が遮られて死角が広くなります。
ウサギさんの視界は広いですが、上のイラストで示すように、両眼視野(オレンジ色の部分)は狭く、視界のほとんどを片眼でしか見ていません。奥行きや立体感・距離感、そしてそれらを複合した感覚である「高さ」は両眼で見ることで認識できますそのため、ウサギさんは、ものを立体的に見たり、垂直な動きを捉えたりするのが苦手
その一方で、縄張りを見渡すためや、遊びで高いところに飛び乗ることが大好き…くれぐれも、ウサギさんの生活環境の段差や、抱っこの際の高さに注意して、事故のないようにしてください!
視力はどう?
ウサギさんの視界は広いですが、あまり視力は良くないです。先述のように、立体視は苦手で、色についても、赤色が見えにくく、青っぽく見えていると考えられています。
近くのものを認識するときは、視力が悪い代わりに、優れた触覚と嗅覚を使います野生では巣穴で暮らすウサギさん、ヒゲの根元には神経が通っていて、距離感と鼻先の触覚を担います!また、ウサギさんの嗅覚は、ヒトの10倍以上といわれ、鼻をヒクヒク動かして周囲の状況を把握しています!
以上、ウサギさんの眼についてご紹介しましたウサギさんと暮らすみなさんにとって、ウサギさんに対する接し方や環境の整え方など、ウサギさんの気持ちに寄り添うきっかけとなれば幸いです!